- 僕ともうひとつ君の、せかいは決して交わることのないせかい
- 果ての姿、君の残像モノクローム
- 影追い人は陰を追い、光に背を向け歩き続ける
- 君は僕で、僕は僕
- 存在を否定することが既に存在を肯定している証
- 君を愛した瞬間に、僕は壊れてしまうだろう
- 光の残像の中、最後に見たのは輝く世界の最果て
- 僕が抱きしめたのは君のまぼろし
- 昨日の明日僕は笑うだろう、だから、どうか笑っていて
- 好きと嫌いに違いなんてない、その感情の根本は同じものだ
- 君を嫌うために口づける
- そらときゆ
- 地平線の向こう側、僕は未来を垣間見た
- 点と線の間にあるのは、無か有か
- 狂気の中に憐憫を
- 君が壊れる瞬間を見ていてあげる
- 終焉の結末を誰も知らない
- ひび割れた硝子越し、君の手のひらの体温
- 好きが大きすぎるから、手も繋げない
- 愛されたいでも、愛され方を知らなかった
- 嵐のあとの夕焼け空をじっと見ていた
- 白と黒の境界に佇む君は、どんな色に染まるのだろう
- 言葉にしなくても伝わっていると思っていた、浅はかな自己満足
- 存在が稀薄なのに記憶には鮮やかに残っている、君
- そして、僕は独りぼっち
- ねえ、君は僕をどこまで好きでいてくれる?
- 博士の孔雀は孔雀の博士
- 夜明けのそらを見た君と、朝明けのそらを見た僕と
- 世界が壊れていくその瞬間の世界を忘れない
- 忘れるな虹を、忘れるな君の涙を存在を
- 鮮やかに、世界は弾けた
- 金曜日の音、土曜日の声、日曜日はなくて、月曜日に歌う
- くすりと微笑んだ僕の喉元に、愛を
- 濡れた瞳に真実を、乾いた瞳に偽りを
- 真実の偽りの偽りは嘘
- 見えないボーダーラインを越えてしまった先に見えた、
- 嫌われるために君を愛した、筈だった
- 手のひらに隠された真実という曖昧さ
- 表の裏は裏、ならば、裏の裏は表かどうか
- 白い手、白い首、真っ赤な唇、白い君
- カーテンコールの幕間
- エンドロールに終わりを告げて
- 始まりの終わり、終わりの始まり
- ひとひらの恋、これで終わり
- 故意に恋する、なんて確信犯的
- トーキング・ヘヴン
- あいをあいしてあいをあいせ
- くらくら、暗がり
- 独りきりのダンスホールにスポットライトが落ちた夜
- おちて落ちて堕ちて
- 甘い言葉なんていらない、むしろ言葉自体必要ない
- 夜明けの笛吹き、朝明けの道化師、昼下がりに白昼夢
- 存在が曖昧な君、曖昧な存在のままの僕
- 僕らはそらを旅をして、世界が狭いことを知る
- 言葉はいらない、言葉の代わりに欲しいのは、
- 僕、はただ、微笑んで、さよなら、と告げた
- 君の瞳に映る、僕は僕でない僕
- 存在証明のための存在証明
- 不確定要素の真実を
- 週末にラストワルツ
- 永遠に存在を、忘れないためにずっと
- 世界に愛された君は、世界に囚われ僕の瞳に君はもう映らない永遠に
- 世界に愛された魔王、世界に否定された道化師が嗤う
- 狂った愛の中にある愛は本当の愛なのか
- 悲しみエンドロール
- 愚者が行進するためにカーテンコールが鳴り響く
- 君が世界を嫌う瞬間、壊れる世界、僕はその最期が見たいから、そのために君を愛した
- 吸血鬼の僕は鏡の中の君に憧憬し羨望し慟哭する
- 君がいない世界なんて、僕はいらないだけど君が世界は美しいと、言ったから僕は君のいない世界をうたう
- 紅い月の夜に溺れた、君に溺れた、僕はたゆたう
- 赤の残像、黒の幻影、緑の真価
- その瞬間、僕の身体は、崩れて灰になって、そしてそらに昇っていった
- 曖昧な、君は曖昧のまま僕は曖昧に、存在して曖昧に消えていく
- 言葉を口にした瞬間から嘘に変わり、真実は誰にも理解されないまま、
- 朽ちていく、瞬間伸ばした手は、宙を攫んで僕は
- 聴いて、僕の声を聞いて聴かせて、君の声を聞かせて
- 迷走する、僕は螺旋の渦の中を君を捜して迷走する
- きみがあいしたぼく、でも、ぼくがあいしたきみはきみじゃない
- 真っ赤な、切っ先を向けて月の下に、佇む影は黒い猫
- 存在しない僕の放つ言葉なんかで君が傷つくはずないだろう
- かみさまなんていないと言ったきみはかみさま
- 不誠実な誠実さに愛を、誠実な偽りに抱擁を
- 穢した白の、その址に残ったくすんだ灰色
- ラジオノイズの君の声、僕は届かない手紙を書き続ける
- 君が僕を、愛した瞬間世界は形を変え醜くけれど今までで一番美しく、祝福した
- 僕は僕で何も変わらないでも君は姿を変えていく、取り残された僕は僕のまま
- 言葉を知らなければよかったと君は笑い、言葉を知っていてよかったと僕は泣く
- 無意識の中の、意識の中に、存在する僕と君
- 必要とされるされないされるされたい必要と
- 最後に見た、君の残像焼き付いて離れない残像君の、鮮やかな笑顔を
- 怪盗は、月を盗み月は、怪盗を照らし怪盗は、紅い夢に消えた
- 矛盾だらけの君と僕はその矛盾でさえも愛おしく、
- さあ終わらせて、君の手で僕のすべてを
- 凍った、夜凍り付いた、世界凍ってしまった、君の時間唯一動いている、僕の存在
- 無くなる日、あまりに美しくあまりに鮮やかで、忘れるなんてできない僕はただ取り残されて、
- あいした、あいされた、なんていっていたけどほんとうは、
- あまりに儚すぎた、この想いを閉じ込めた、砂時計を逆さまにすることができずに、
- 世界はあまりにも音が溢れていて、だから僕は君の音を聞き漏らしてしまった
- さようなら鮮やかな、僕は決して君を好きなわけじゃなかったけれど、
- この微妙な、距離に横たわる壁を突き破ることができずにいる
- こんなにも愛がない、なのに僕らは繋がっている
- 無彩色の、僕を無彩色にしたのは、僕
- さよならを愛したのは僕が、さよなら、と告げるのが怖かったから
- 愛していたなんてまやかし、信じてくれた君はまやかし
- 震える僕を抱きしめて凍えた、君が壊れて逝くのをただ見守るしかできない、なんて
- 朽ちていく僕を君は悲しそうに見つめて、ああ幸せだと、僕は目を綴じた
- 一度だって触れられなかった、君が最後の人なのに、
- 牙を立てたその瞬間、脳髄が痺れたように甘く、甘く朦朧として何もかもが曖昧になって、
- 君の瞳からこぼれ落ちた涙ひとしずく、僕は気づけない振りをした
- 君の瞳に映った僕は僕の嫌いな僕だったから、だから、
- さようなら君が散る瞬間にさようなら
- すきだいすきすきすきらい
- どうして、と呟いた君はひと雫、涙を落として目を閉じた
- なぜ、と呟きながら僕は君の目蓋に手を触れて、喉を震わせ
- 歪んでいる、なんてきれいなんだろう、歪んだことに気づかないほど歪んでいて、
- 誰にも邪魔なんてさせない、零れた言葉に君は満足そうに微笑んで、
- 毀れた刃の欠片零れた、それはまるで僕が流した涙のようで
- 喉が嗄れるまで愛の言葉を、涙が涸れるまでずっと聞いていたい
- 今はただ僕という名の世界が終わり君という名の世界の始まりを見届けて